日本人の加入率が高い生命保険・医療保険ですが、必要な保障を適切な保険料で確保できているかは別の問題です。不要な特約を付けすぎて保険料が高くなっているケースも多い。本記事では保険選びの基本を解説します。
目次
まず公的保障(社会保険)を把握する
民間保険を検討する前に、日本の社会保険制度による保障を理解することが重要です。
| 保障の種類 | 内容 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 高額療養費制度 | 1ヶ月の医療費の自己負担に上限が設定される | 上限57,600〜252,600円(所得による) |
| 傷病手当金(会社員) | 病気・ケガで仕事を休んだ場合の給与補填 | 標準報酬日額の2/3・最長1年6ヶ月 |
| 障害年金 | 障害を負った場合の年金 | 1〜2万円/月程度(障害の程度による) |
| 遺族年金 | 死亡した場合の遺族への年金 | 配偶者・子に年数十万〜数百万円/年 |
保険が必要なケースと不要なケース
生命保険が必要な人
- 扶養家族(配偶者・子ども)がいる方
- 住宅ローンを組んでいる(団体信用生命保険加入中は別途検討)
- 自営業・フリーランス(傷病手当金がない)
生命保険が不要な可能性が高い人
- 独身・扶養家族なし
- 十分な預貯金がある(自己資金でリスクをカバーできる)
- 遺族年金だけで家族が生活できる場合
医療保険が必要な人
- 自営業・フリーランス(傷病手当金がない)
- 貯蓄が少なく、高額医療費に対応できない方
- がんや特定疾病の家族歴がある方
保険の種類と特徴
| 保険の種類 | 特徴 | 保険料 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 定期死亡保険 | 一定期間のみ死亡保障、掛け捨て | 低い | 子どもが独立するまでの間に保障が必要な人 |
| 終身死亡保険 | 一生涯の死亡保障、解約返戻金あり | 高い | 生涯保障・葬儀費用の確保を望む人 |
| 医療保険 | 入院・手術・通院を保障 | 中程度 | 入院した場合の収入減・医療費が心配な人 |
| がん保険 | がん診断・治療に特化した保障 | 中程度 | がんリスクへの手厚い保障を望む人 |
| 就業不能保険 | 働けなくなった場合の収入を保障 | 中程度 | 自営業・傷病手当がない人・ローン持ち |
| 収入保障保険 | 死亡した場合に毎月年金形式で保険金支払い | 低〜中 | 扶養家族を抱え、割安な死亡保障が必要な人 |
不要な特約を見極める
多くの保険は主契約に特約を組み合わせて販売されますが、以下の特約は見直しを検討しましょう:
- 先進医療特約:先進医療の利用率は低く費用対効果は低い(安価なため入っておいても損は少ない)
- 個人賠償責任特約:火災保険や自動車保険で既に付いている場合は重複
- 三大疾病一時金:入院特約・がん保険で既にカバーできているケースも
- 払戻金(貯蓄型):掛け捨て保険+自分で投資の方が多くの場合お得
保険の見直しタイミング
- 結婚・出産:扶養家族が増えたので死亡保障を確保
- 子どもの独立:死亡保障の必要性が下がるため保険を見直し
- 住宅購入(団信加入時):住宅ローンが連動するため死亡保障の見直し
- 退職・定年:社会保険から国民健康保険に移行するためカバー見直し
保険料の目安
一般的な指標として、手取り収入の7〜10%程度が保険料の目安とされています。それ以上の場合は保険内容を見直す余地があるかもしれません。
よくある質問
Q. 保険の無料相談は何を聞けばいい?
A. ①現在の社会保険の保障内容、②家族構成・ライフプランに合わせた必要保障額、③現在加入中の保険との比較・重複チェック、④保険料の見直し余地、について確認しましょう。
Q. 掛け捨て保険と貯蓄型保険、どちらがいい?
A. 一般的には掛け捨て保険で必要な保障のみ確保し、浮いた保険料を自分で投資する方が資産形成上有利なケースが多いです。ただし確実な貯蓄が難しい方には貯蓄型も選択肢になります。
まとめ
生命保険・医療保険は公的保障を把握した上で不足分を補うというアプローチが基本です。必要な保障を適切な保険料で確保するために、定期的な見直しと不要な特約の整理を行いましょう。