会社の将来を描く経営計画書(事業計画書)は、金融機関への融資申請・補助金申請・社内の方向性共有など、あらゆる経営シーンで必要とされます。本記事では作成手順と具体的な書き方のポイントを解説します。
目次
経営計画書の種類
| 種類 | 期間 | 主な用途 |
|---|---|---|
| 長期経営計画 | 3〜5年 | 中長期ビジョン・方向性の共有 |
| 中期経営計画 | 1〜3年 | 具体的な経営目標・戦略 |
| 単年度計画 | 1年 | 年間の行動計画・予算管理 |
| 事業計画書(起業用) | 3〜5年 | 融資・補助金申請・投資家向け |
経営計画書の基本構成
1. 会社概要・事業概要
- 会社名・代表者名・設立年月日・所在地
- 資本金・従業員数・主要取引先
- 事業内容:何を・誰に・どのように提供しているか
- ビジョン・ミッション:経営の存在意義と目指す姿
2. 市場環境・競合分析(SWOT分析)
- Strengths(強み):他社に負けない自社の独自価値
- Weaknesses(弱み):改善が必要な課題
- Opportunities(機会):市場の成長トレンド・需要の変化
- Threats(脅威):競合の台頭・規制変更・景気変動
3. 数値計画(財務計画)
- 売上目標:年次・月次の売上・利益計画
- 損益計算書(P/L)計画:売上高・原価・経費・営業利益
- 資金繰り計画:月次のキャッシュフロー予測
- 投資計画:設備投資・IT投資・採用コスト
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4. 実行計画(アクションプラン)
- 重点施策:何を・いつまでに・誰が・どのように
- KPI設定:進捗を測る具体的な数値指標
- マイルストーン:四半期ごとの達成目標
- 担当者・責任者の明確化
融資・補助金申請用の事業計画書のポイント
金融機関が重視するポイント
- 返済能力:売上・利益計画の現実性(楽観的すぎないこと)
- 自己資金比率:総事業費の10〜20%以上が理想的
- 事業の独自性:他社との差別化ポイントが明確か
- 代表者の経験・実績:その分野での経験・知識があるか
よくある事業計画書の失敗パターン
- 根拠のない高い売上計画(なぜ達成できるかの説明が不足)
- 経費の過小見積もり(家賃・人件費・広告費を低く見がち)
- 競合分析が浅い(「競合なし」「うちは違う」は要注意)
- 資金使途が曖昧(融資金の使い道が不明確)
補助金申請における加点ポイント
- 地域課題・社会課題との接点を明確にする
- デジタル化・脱炭素・賃上げ等の政策テーマと合致させる
- 図表・グラフを活用して視覚的にわかりやすくする
- 認定支援機関(商工会議所・税理士等)の確認印を取得
中小企業の経営計画書テンプレート(例)
単年度計画テンプレートの構成例
- ① 昨年の振り返り(売上実績・KPI達成状況・課題)
- ② 今年のテーマと重点方針(3つ以内に絞る)
- ③ 売上目標・利益目標(月次内訳)
- ④ 重点施策一覧(施策名・担当者・期限・予算)
- ⑤ 部門別行動計画(営業・製造・管理)
- ⑥ 人材育成計画・採用計画
よくある質問
Q. 経営計画書は毎年作る必要がありますか?
A. 単年度計画は毎年作成することをお勧めします。年度末に達成度を評価し、翌年の計画に反映させるPDCAサイクルを回すことで、経営の精度が上がります。中期計画(3年)は年1回見直し、環境変化に応じてローリング修正するのが一般的です。
Q. 小規模な事業者でも経営計画書は必要ですか?
A. 規模に関わらず有効です。特に売上目標・コスト管理・資金繰りの把握は小規模事業者にとって重要です。簡易的なA4用紙1〜2枚のものでも、計画を可視化するだけで経営の意思決定が変わります。また、補助金申請や融資相談の際に必ず求められます。
まとめ
経営計画書は現状分析・数値目標・実行計画の3つを揃えることで初めて機能します。融資・補助金申請に使う場合は現実的な数値根拠と独自性のアピールが採否を分けます。まずは簡単な単年度計画から始めましょう。